ベツレヘム(العربية. بيت لحم、Bethlehem、עברית. בית לחם、Beth Lechem)は、パレスチナ自治区ベツレヘム県に位置する都市である。
「ベツレヘム」は、アラビア語で「肉の家」、ヘブライ語で「パンの家」を意味する。日本では正教会等において「ビフレーム」とも表記される。
『旧約聖書』に記されたユダの町で、『新約聖書』の「マタイによる福音書」「ルカによる福音書」によるとイエス・キリストの誕生地。これにちなんで、クリスマスツリーの頂点につけられる星を「ベツレヘムの星」と呼ぶ。旧約時代、ダビデの家族がここに住み、ペリシテ人が駐留の際にはダビデの三勇士が危険を冒してここの井戸の水を汲んだ。聖書にはその他いくつかの箇所でその名が記されている。
1995年以降、パレスチナ自治区に属する。人口は約3万で、キリスト教徒は約3割。2000年からの6年間で、1万人が海外に移住したという。イエス・キリスト生誕の地に建てられたといわれる「聖誕教会」はローマ・カトリック教会、ギリシャ正教会、アルメニア正教会の共同管理下にある。イスラエルの入植地と、2005年より建築を始めた分離壁によって土地を奪われ(市域の15%とも6割以上ともいう)、またエルサレムへはイスラエルの検問を経由しなければならない。
パレスチナ自治区の常として、たびたびイスラエルの攻撃に晒されており、2002年には生誕教会でも、匿われたパレスチナ人とイスラエル軍の銃撃戦となった。
2006年現在、市長によると失業率は65%に達しているという(「Bethlehem mayor appeals the world not to forget the Birthplace of Jesus Christ」、英語)。