ユトリベルグ(ユトリベルク、Uetliberg)はチューリッヒ市西方にそびえる山で、同市の最高峰である(チューリッヒ州の最高峰ではない)。標高は海抜870メートル少々(地図によって数メートルの表記揺れが見られる)と、日本の筑波山にほぼ等しい。
チューリッヒ中央駅から市電10番線に乗り、山頂のすぐ近く(徒歩で5分ほど)まで行くことができる。山頂には展望塔やホテル、レストランなどがあり、天気のよい日には観光客で賑わう。山頂から尾根伝いに南下する道はよく整備されていて勾配も緩やかなので、ハイキングやジョギングのコースとして市民に愛されている。
麓(東斜面)からのぼっても1時間半ほどで山頂に到達できる。路面電車13番線の終点(Albisgütli)から始まるルートが最短だが、これは割と急斜面で土砂崩れなども起きやすく、安全にのぼり切るには登山靴などそれなりの装備が必要である。このルートの途中、山頂から南に15分ほど下った尾根に、1840年にここで滑落死した青年を悼む追悼碑が立っている。もう一つのルートは路面電車9番線と14番線の終点(Triemli)から始まるもので、若干長いものの路面状態はこちらの方が安定している。