ローツェの登頂は、1956年5月18日にエルンスト・ライスとフリッツ・ルフジンガーが率いるスイスの登山隊によって成し遂げられた。1979年5月12日にはオーストリア隊のZepp MaierlとRolf Walterがシャール峰への登頂に成功し、2001年5月23日にロシアのEugeny Vinogradsky・Serguei Timofeev・Alexei Bolotov・Petr Kuznetsovの4人が東峰に登頂している。
1988年12月31日に、ポーランドの登山家クシストフ・ヴィエリツキが登頂した。これが最初の冬場の8000メートル峰登頂になった。
2003年10月までに243人が登頂に成功し、イイジ・ククチカら11人が命を落としている。
ローツェは北の鞍部を経てエベレストにつながっている。ローツェの西側面は「ローツェ・フェース」として知られている。鞍部を通りエベレストへと向かう登山家は、この高さ1,125mに及ぶ氷壁を登らなければならない。この氷壁は通常で40度から50度、時々80度以上になる勾配を持つ。登山者とシェルパは、氷壁の適当な位置にロープを固定しユマールを一定のリズムで操作しなければならない。氷壁の上には「イエロー・バンド」「ジュネーブのシュプール」と呼ばれる2つの岩場がある。
ローツェ南壁は標高差が3300mあり、世界屈指の大岩壁である。登攀は極めて難しいとされる。ラインホルト・メスナーら世界の名だたるアルピニスト達の挑戦を退け、イイジ・ククチカやニコラ・ジャジェールらのクライマーが、ここに眠っている。過去、1990年5月にスロベニアのトモ・チェセンが単独・無酸素で45時間20分かかり初制覇したとされるほか、同年秋にソ連隊17人中の2人が南壁の別ルートから登頂を果たしたのみであった。2006年12月27日に、日本山岳会東海支部のパーティが史上3度目、冬季としては史上初の登攀を達成した。