グロスター大聖堂 (Gloucester Cathedral、正式名称:聖ピーターと聖なる不可分離の三位一体主教座聖堂、Cathedral Church of St Peter and the Holy and Undivided Trinity)は、イギリス、グロスターにある大聖堂。678年または679年に建てられた聖ペトロへ献堂された修道院を前身としている(修道院はヘンリー8世時代の1540年、修道院解散令で解散させられた)。現在、イングランド国教会のカンタベリー大聖堂管区・グロスター主教区に属する。
ノルマン人修道士サーロが建てた教会が、大聖堂の元となった。1089年に工事が開始され、1499年までかけて建設された。ロマネスク様式、初期イングランド・ゴシック様式の混合である。建物の最長約130m、幅44m、美しい15世紀の中央塔は高さ69mある。塔の頂上には4つの優雅な小尖塔があり、ランドマークとなっている。合唱隊席、通路と礼拝堂の下にある地下納骨堂は、教会参事会場のようなノルマン様式である。地下納骨堂は、イングランドに4箇所ある、アプスのついた地下納骨堂の1つである(その他はウースター大聖堂、ウィンチェスター大聖堂、カンタベリー大聖堂)。大聖堂南側の入り口は北の交差廊同様、垂直様式のヴォールト天井である。
1216年にはヘンリー3世が大聖堂で戴冠式を行った。1327年、エドワード2世が大聖堂内の礼拝堂に埋葬された。