グリームスヴォトン(Grímsvötn)湖は(アイスランド語発音: ['kriːmsvœʰtn̥]、vötn = 「水」、単数形:vatn)アイスランドにある。ヴァトナヨークトル氷河の氷冠の北西側のアイスランド中央高地にあり、氷河におおわれている。その下にグリームスヴォトン火山のマグマだまりがある。湖の位置は、で、高さは1,725 m (5,659 ft)である。
グリームスヴォトンには南西から北東に向かう亀裂があり、1783年-1784年には気候に大規模な影響を与えたラキ火山の亀裂からの噴火があり、同じ亀裂の一部であった。グリームスヴォトンは1783年にラキ火山と同時に噴火しているが、1785年まで噴火を続けた。殆どの火山がヴァトナヨークトルの下にあるために、殆どの噴火は、半氷河噴火(英語)である。
ハーモニック微動 (harmonic tremor)は2010年10月2日と3日にグリームスヴォトン付近で2度記録されていて、もしかすると差し迫った噴火を示唆しているのかもしれない。同時に火山の下のマグマ運動を示す突然の増加が、GPSにより示された。2010年11月1日、ヴァトナヨークトルからの溶けた水が、湖に流れ込み、地下の火山の噴火が差し迫っていることを示唆していた。2011年5月21日19時25分(UTC)、多数の地震を伴いながら12 km (7.5 mi)にわたって高い火柱と共に噴火が始まった。
半氷河噴火は氷河爆発(英語)として氷河の爆発に定期的に発展する。爆発はグリームスヴォトンカルデラを水で満たすのに十分な氷を溶かしているのかも知れず、圧力は大量の水が急速に逃げ出せるような氷冠を突然持ち上げるのに十分な量かも知れない。結果的にグリームスヴォトンカルデラは科学者が非常に注意深く監視している。大きな噴火が1996年に起きた際には、地質学者は氷河爆発が切迫していることを予め良く知っていた。噴火が終わって数週間は起きなかったが、監視することで噴火が起きた際にはアイスランドの環状道路を封鎖することになった。スケイザルアゥ(英語)を横切る道路の一部が、続いて起きた洪水に見舞われたが、怪我人はいなかった。
一週間に及ぶ噴火が、グリームスヴォトンで1998年12月28日に起きたが、氷河爆発は起きなかった。2004年11月、もう一つの約一週間に呼ぶ噴火が、始まった。噴火による火山灰は遠くヨーロッパ本土に降り、短期間アイスランドへの航空便が欠航する原因となったが、再び氷河爆発が噴火に続いて起きることはなかった。最近の火山噴火は、前回から6年以上経った2011年5月21日に起きた。しかし今回はアイスランド以外では航空便に影響を与えていない。
ハーモニック微動は2010年10月2日と3日にグリームスヴォトン付近で2度記録されていて、もしかすると差し迫った噴火を示唆しているのかもしれない。同時に火山の下のマグマ運動を示す突然の増加が、GPSにより示された。2010年11月1日、ヴァトナヨークトルからの溶けた水が、湖に流れ込み、地下の火山の噴火が差し迫っていることを示唆していた。2011年5月21日19時25分(UTC)、多数の地震を伴いながら12 km (7.5 mi)にわたって高い火柱と共に噴火が始まった.。噴火による火山雲は、20km/12マイルの高さにのぼり、2004年の噴火の10倍以上であり、100年間でグリームスヴォトン最高の噴火である。
エイヤフィヤトラヨークトルの噴火はヨーロッパの航空路を閉鎖に追い込み、数十億ユーロの影響を与えた。今回の噴火は更に大きかったが、これまでのところケプラヴィーク国際空港(アイスランド)が閉鎖されているのにとどまっている。飛行に対する影響における違いは、3つの要因(噴火によりできた灰、灰を吹き流す天候、灰に飛び込む飛行機に関する新規則)にある。
2004年夏、グリームスヴォトンで氷河の下から採取された水の中にバクテリアが発見された。これは氷底湖でバクテリアが発見された初の例である。この氷底湖は火山に近いため、地熱により年間を通じて全体が凍結することがない。発見されたバクテリアは、酸素濃度が低くても生存できるものであった。これらの生育条件は、火山活動や氷河の痕跡が見られる火星の地表と似ていると発見者らは考えており、火星での生命の探索に寄与できるかもしれない、としている。