グランダルシュ(フランス語:Grande Arche)とは、フランスのパリ近郊のラ・デファンスにある超高層ビルで、ミッテラン政権下のグラン・プロジェによる建造物の1つ。門のような形をしており、側面と内部は全面ガラス張りになっている。パリの歴史軸上にあるため、日本では新凱旋門とも称される。
フランス語では、以下のようにも呼ばれる。
日本ではフランス語の発音や文法が浸透していないため、アンシェヌマンを無視し、かつ、任意の発音を元にした表記が見られる。代表的な表記のゆれには、以下のようなものがある。
1982年、デンマーク人の建築家ヨハン・オットー・フォン・スプレッケルセンやフランスの建築会社等により、4次元世界が見通せるような巨大な門というイメージで設計された。フォン・スプレッケルセンは1987年に死去し、そのあとをフランスの建築家ポール・アンドリューが引き継ぎ、1990年に完成した。
グランダルシュはカルーゼル凱旋門とエトワール凱旋門の2つの門が形成する都市軸(パリの歴史軸)の延長線上にある建築物であるため、日本語では「パリの第3の凱旋門」、または、「新凱旋門」とも呼ばれる。しかし、実際には戦勝を記念して建てられた門ではないため凱旋門との訳語は適当ではなく、フランス語の名称にも "triomphe" (戦勝)の文字は入っていない。ただし、20世紀におけるフランスの(凱旋)門として、平和と民主主義を願って建設された。
また、建物は都市軸に対して6.33°ほど回転しており、ルーブル美術館が都市軸となす角と同じになっている。回転方向はルーブル美術館と同側。
建物はほぼ立方体の形をしており (幅 108m、高さ: 110m、奥行き: 112m) 、真ん中の部分に横に突き抜ける巨大な空間がある。一見するとモニュメントのようにも見えるが、超高層オフィスビルとなっている。最上階の35階に展望台があり、パリの観光名所ともなっている。
以下は、完成前(建設中)のグランダルシュで行われた。