スペースニードル

スペースニードル(Space Needle)とは、アメリカワシントン州シアトルの中心地区にあるタワーである。1962年の万国博覧会の時に建てられたもので、当時、累計230万人が入場した万国博で、毎日2万人がエレベータを使ってこのタワーに登った。現在は私営である。高さ184m(605フィート)、幅のもっとも広いところは42m(138フィート)、総重量9,550トン。320km/hの風速と、9.1クラスの地震に耐えることができるように設計されている。また25本の避雷針を備える。シアトル、及びアメリカ合衆国北西太平洋地区の著名な目印として知られる。

主な施設、例えばスカイシティーレストランやみやげ物店などはみな、地上から159m離れた展望台に設置されている。展望台からは、シアトル市街地のほか、オリンピック山脈やカスケード山脈レーニア山、エリオット湾に浮かぶ島などが見渡せる。現在、このタワーはシアトルにある他の建物に比べて低い。しかしシアトルを紹介した写真の中では、しばしば他の建物より大きく写っている。これはスペースニードルが他の建物より1km以上離れていて、カメラマンがスペースニードルが他の建物より前に来るように撮影しているからである。北から南の方向に向かって撮影するため、スペースニードルの後ろにはシアトルの高層ビルとレーニア山が写る。初めてシアトルに来てスペースニードルに行く旅行客はみな驚く。なぜなら思ったほど高くなく、街の中心部から遠く、また展望台からの景色もいたって普通であるためである。旅行客は16km/hの速度のエレベータで展望台に上がることができる。展望台まで43秒ほどである。時には見学者が多すぎるために1時間ほど列に並ばなくてはいけないことがある。

建物

スペースニードルのデザインは長い検討を経て決められたものである。主に二つのデザイン構想があり、そのひとつの構想は万国博の参加者で企業家のエドワード・カールソンが考えたもので、それとは大きな気球を地面と結びつけるものである。もうひとつの構想は建築家のジョン・グラハムが考えた空飛ぶ円盤である。エドワードの構想もジョンの構想も、どちらも認められることになるが、最終的なデザインは実はビクター・ステインブリュークのものである。タワーは少なくともM9.0の大地震にも耐えうる設計がなされている。しかし1965年に起きたM6.8クラスの地震でトイレの水が漏れ出している。これ以外に、タワーは強風にも耐える必要があった。10km/hの風でも16mmしか塔は揺れない。

展望台のレストランは展望回転式で、47分間で360度のシアトルの景観を楽しめる。1993年タワー内のエレベータの交換が行われた。速度は16km/hになり、降下時は雨の落ちる速度と同じになった。

1999年12月31日(大晦日)、スペースニードルの展望台が「スカイビーム」という光によって強く光り輝いた。光の光度は85万カンデラで、シアトル全体の上空を明るく輝かせた。スカイビームはアメリカ独立記念日やいくつかの特別な日にしか点灯しない。スカイビームのアイデアはもともと1962年の万国博のポスターから来たもので、なぜならポスターの上には同じようなビームが描かれている。スカイビームは大変明るいため光害を引き起こし、天文学者の反感を買った。もともと1年間に75回点灯させる予定だったが、最後の1年は12回も点灯することはなかった。アメリカ同時多発テロ事件の時には、スカイビームは12日間点灯し、哀悼の意を示した。

当時、184mのスペースニードルはミシシッピ川より西の建築物の中で一番高かったが、現在ではシアトルの他の建物(その中で一番高いのは284mのコロンビアセンター)と比べても低い建物になってしまった。

歴史

シアトルにある「Brendan J. Cysewski」という喫茶店がいわゆる「スペースケージ」というデザインを生み出す。実はこれがスペースニードルの最初のデザインになった。このデザインのスケッチはエドワードがこれを見るまで、ずっとこの喫茶店に置かれていた。エドワードはホテル企業の会長で、実のところ芸術的デザインにまったく理解はなかったが、彼がドイツを遊歴している時、シュトゥットガルトテレビ塔()というタワーを見て、インスピレーションを感じ、また1962年の万国博覧会のテーマが「21世紀」である事を知っていたため、そこで彼は気球のような建築物をデザインした。しかし、それはすぐに構造上の問題に突き当たり、頓挫することとなる。

この時ジョンがスペースニードルの設計に携わる。ジョンは有名な建築家で、以前は世界で最初のショッピングモール-シアトルノースモールを設計したことがある。スペースニードルのデザインでは、彼は気球のデザインをあきらめ、円盤デザインを採用することにした。そして彼と他の12名の建築家と共に検討と研究を重ね、万国博の開幕18ヶ月前にようやく最終のデザインを完成させる。

1961年、7万5千ドルする37メートル四方の土地が必要になるが、不幸にも市は財政上彼らを援助しなかった。しかも博覧会会場の中でしか建築許可を与えなかった。資金不足からスペースニードルを建てる場所が見つからなかった。この時開幕まで残すところ1年だった。

スペースニードルの耐震性は信頼のおけるものである。なぜならこのタワーは直径40メートル、深さ10mの円筒状の基礎の上に建てられているからである。多くのコンクリートミキサー車が丸一日の時間をかけて、この深い穴を埋めるのは、おそらくアメリカ西部で史上最大のコンクリート事業だろう。この基礎はほぼ6000トンの重量があり、250トンもの鉄骨が入っている。

現場では日夜作業が進められ、最上階にある5層目も順調に完成した。十分な水平さは、タワーの回転式レストランに小型モーターを使い回転させることができる程であった。エレベータも開幕の一日前に設置が終わった。展望デッキには「Orbital Olive」の名が入り、タワー本体には白色、入り口は赤色、屋根には金色でペイントされた。1962年4月、スペースニードルは完成した。すべての工程を完成させるのに要した時間は1年足らず、建築費用は450万ドル。

万国博の期間中、毎日2万人ほどの観光客がタワーに上ったが、終始2万人を超えることはなかった。もし1日あたり50人ほど多ければ、2万人を超えていたのが悔やまれる。工事中スペースニードルはアメリカ西部でもっとも高い建物だった。

1982年に、タワーはさらに一層増築された。この一層はもともと設計段階では存在していたのだが、技術的な問題で、建築後20年を経てようやく加えられた。この層は最多で360人収容可能である。

1987年7月、タワーは南西に95m「移動」した。いわゆる移動は、地図上の位置を修正したに過ぎない。なぜならアメリカ海洋大気圏局が10年を期限とした衛星イメージマップ計画を始めたからである。つまり衛星写真を利用して地図を修正するわけで、スペースタワーのようなランドマーク性のある建物は優先的に更新される。

2000年に補修工事が行われた。この工事にかかった費用は建築費用の5倍(2100万ドル)。

Seattle Space Needle was built in 1962.

飛び降り

かつてスペースニードルから飛び降り自殺が3件起きた。この3件はいずれも70年代に起きたもので、そのうちの2件は1974年に起きている。この時にはまだ安全ネットが張られていなかった。3件目は1978年に起きている。この3件以外に、もうひとり自殺を図っているが、安全ネットにより一命を取り留めている。[1]

飛び降り自殺以外に、ベースジャンピングする者もいる。かつて6人がこのタワーの上から飛び降りた。事前に申請しておかなくては法律を犯すことになるのだが、この6人中2名が逮捕されている。

文化的影響

スペースニードルはかつて多くの映画とテレビドラマの舞台となった。ダークエンジェル (映画)、オースティン・パワーズ、パララックス・ビューなど。

関連項目

  • シアトル万国博覧会

外部リンク

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ヒントとヒント
cxbyte
2013年7月15日
Спасибо за уточнение, поправили.
2013年7月13日
Допущена некорректность. Отрывок из текста "в башню 25 раз попадали молнии во время гроз" является ложью. Башня оборудована двадцатью пятью громоотводами. Возможно, автор что-то спутал.
Crist Jarrett
2016年3月13日
Even if you're a local, you've got to visit the top at least once in your life. The views of the city and islands are beautiful. Follow @IsTheMountainOut on Twitter for a daily shot of Mt Rainier!
Lufthansa
2015年1月12日
The Seattle Space Needle was opened in 1962 for the Seattle World's Fair and is 184 m high. There is a lot more to discover in this city though - let yourself be guided by the Lufthansa Travel Guide!
Alexa Jane Brooks
2014年12月30日
Great views. Make sure you get your tix in advance. Make your reservations for the cafe days in advance. Sunset is the best time to visit. Beautiful spot!
Kaitlin
2018年9月28日
Steep fees to go up ($32+) but the remodel really is stunning. The rotating glass floor is as cool as it is disorienting, and the all-glass deck is far and away better than the chain link of before!
Abhishek Shahapurkar
2017年9月25日
Best view of Seattle. Had been there after dark. But I guess any time of the day is good.P.s the tower viewers aren't working properly.Try the caramel popcorn near viewing point.
Joseph C
2014年8月12日
Amazing views!!! Dude, you can just skip the $16- ticket and eat @ the restaurant to get the views & go up the deck after your meal! Not much difference in view except for the fresh air! ????????????⛅☔
8.6/10
Jordan Rinehart, Anna Fedorova そして、1,784,278より多くの人々がここにいました
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