カナス湖(-こ、中国語: 喀纳斯湖、ウイグル語: قاناس كۆلى, ラテン文字転写: Qanas köli)は、中華人民共和国新疆ウイグル自治区アルタイ地区ブルチン県にある湖である。
カナス湖は新疆ウイグル自治区の最北端のアルタイ山脈の南麓にあり、カザフスタン・モンゴル・ロシアとの国境に近い。湖は約20万年前の第四紀に氷河の移動により形成されたと見なされる。全体は三日月形を呈し、推定貯水量は53.8億立方メートルである。湖の平均水深は約120メートルである。湖から流れ出すカナス川は、ホム川と合流してブルチン川となる後、エルティシ川に注入する。
湖付近の谷に住む多数民族はトゥバ人とカザフ人であり、主に伝統的な農業及び遊牧業を従事していたが、近年は観光業に従事する人も多くなった。カナス湖及び周辺地域は中国国家観光局により国家AAAAA級観光地にも指定された。
数世紀前から湖に大きな生物の目撃情報が相次いで、1985年の新疆大学の研究グループの調査によると、この生物の体長は10–15mで、重さは4トンを超える。
21世紀に入ると、観光業の発展とともに、この生物への目撃も頻繁になった。中国のメディアではこの生物を撮影したビデオも公開されている。中国中央電視台の科学番組によると、研究者はこの生物を巨大なアムールイトウと推測していた。