キャピラノ吊り橋(英語: Capilano Suspension Bridge)は、カナダ、ブリティッシュコロンビア州、ノースバンクーバー地区のキャピラノ川に架かる吊り橋である。現在の橋は長さ140メートル (460 ft)、川からの高さは70メートル (230 ft)である。入場料が課された私有施設の一部であり、年間80万人を超える観光客が訪れる。
橋は1889年に、スコットランド人エンジニアでバンクーバーの公園局長であった、ジョージ・グラント・マッカイによって最初に建設された。当時は麻のロープで作られた橋にシーダー板のデッキが付けられているというもので、1903年にワイヤケーブルに取り替えられた。1910年、エドワード・マホーンがキャピラノ吊り橋を購入した。さらに1935年にはマクイクランの手に渡り、公園内にトーテムポールを置くため、地元の先住民を招いた。1945年、彼は橋をヘンリー・オブノーに売却した。
橋は、1956年に完全に掛け替えられた。
1983年には、公園は現在のオーナーであるナンシー・スティバードに売却され、年間観光客数は増えている。2004年5月には、ツリートップ・アドベンチャーがオープンした。この新しいアトラクションは、谷の西岸にある古いダグラスモミとの間に架けられた7つの吊り橋で構成されており、森の中に地上30メートル (98 ft)の遊歩道を形作っている。
橋の他にも、北アメリカ初上陸となったツリートップ・アドベンチャー、レインフォレスト・エコツアーズ、受賞歴のある庭園、自然遊歩道、北米最大の私有コレクションを誇る先住民のトーテムポール、昔をイメージした建物や衣装、公園の歴史に関する展示とその周辺の温帯雨林がある。また、伝統的な衣装やマスクで踊りや語りを披露する先住民のパフォーマンスも見ることができる。
2011年には、クリフ・ウォークという新しいアトラクションが公園内に追加された。これらは入場料に含まれている。
1999年、女性が18ヶ月の障害のある子供を橋から落とした。彼女は誤ってよろめき、抱いていた子供を滑らせたと主張した。この子供は重大な怪我は負わなかった。女性は事故の責任により、子供の親権を失った。また、女性は橋の所有者に対し過失を訴えた。この件は示談により解決している。
2006年、樹齢300年になる46トンのダグラスモミの木が、激しい吹雪によって倒れた。木は橋の西端に落ち、橋は改修工事のため、一時的に閉鎖された。
2010年6月6日、カリフォルニアからクラス旅行で吊り橋にやってきた10代の観光客が手すりに登り、フェンスから30メートル (98 ft)以上の高さを落下した。レスキュー隊員が彼を助けようとしたが、彼は死亡した。RCMPの公式な報告では、彼らは事故当時LSDを使用していた。
2012年6月2日、オンタリオ州からの30歳の観光客が、橋周辺から落下して亡くなった。警察は、彼は橋の近くのトレイルをハイキングしており、柵に上がって川底をのぞき込んだという見解を示した。
橋は、『冒険野郎マクガイバー』、『スライダーズ』、『デス・オブ・ザ・クロウ』、『サイク/名探偵はサイキック?』などのテレビシリーズに登場している。