イロマンゴ島

イロマンゴ島(イロマンゴとう、Erromango Island)は南太平洋、バヌアツのタフェア州最大の島。ニューヘブリディーズ諸島の一つ。日本ではエロマンガ島という名前で呼ばれる事も多い。

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地理

島の中心部に標高837mの火山がある小島で、周囲は珊瑚礁に覆われている。面積975km²、人口は1,500名程度。主要な産業は牧畜業・農業で、肉牛を飼う大きな牧場が広がっている。かつては全体が密林に覆われ上質な白檀が取れたが、乱伐によって現在はほとんど森がなくなり、白檀も取れなくなった。

歴史

18世紀にはイギリスとフランスの旧共同統治領になっていたが、実質上は無政府状態に近かった。ポリネシア系の住民が大昔から住み付いており最盛期には人口が数千から一万人に達した時期もあった。

  • 1830年代から各国が宣教師を送り込み教化を試みたが、送られてから数年以内に原住民の人間狩りに遭って虐殺されて食べられるという事件が頻発していた。犠牲者の中にはロンドン宣教師協会のジョン・ウィリアムズも含まれていた。
  • 1840年代から、宣教師や白檀目当ての商人たちが持ち込んだ赤痢やはしかなどの伝染病が、島中に蔓延するようになり、人口の減少が始まる。商人たちによる住民の虐殺なども頻発するようになった。
  • 1860年代には白檀の大半が伐採され森林は荒れ果ててしまった。これ以降は奴隷狩りによる人身売買が島を訪れる商人たちの主目的になっていく。
  • 1884年にフランス人宣教師が人間狩りに遭い、殺されて食べられるという事件が起きると、フランス軍が上陸し報復を行った。しかし、イギリスとの領有権問題から、イギリス側の抗議を受けたため、フランス軍は村一つ焼き払っただけで撤退した。
  • 無政府状態を放置するわけにも行かず、1887年に共同海軍委員会を設立して島の治安維持に当たることになった。しかし、住民を保護する法律もなければ行政機関もなく、住民が白人に危害を加えたときに報復するためだけの組織としてしか機能せず、実質的には無政府状態のままだった。
  • 1906年にイギリスとフランスの間で共同統治領とする条約が調印され、各種の法律整備も進められ、行政機関が設置されるようになってやっと無政府状態が解消した。原住民に対してもキリスト教の布教を行い食人文化を禁止し、文明化を薦めたため、20世紀初頭には食人は完全になくなったといわれている。

しかし、最盛期には人口一万人に達した繁栄した島であったが19世紀から激減することになった。住民は現在でもキリスト教の宣教師を殺した神罰により衰退したと信じられているが、実際の人口激減の理由はヨーロッパ人がもたらした伝染病による大量死、略奪、オーストラリア開拓のための奴隷狩り(ブラックバーディング)のためである。このため、島の社会は崩壊し、キリスト教化された住民の間にポリネシアの伝統文化などはほとんど残っていない。

「エロマンガ島」水没説

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日本では、「エロマンガ島」という表記がエロマンガに通じることから、珍地名として話題にされることがあったが、現在ではもっぱらより原語に近い「イロマンゴ島」という表記が採用されている。

「エロマンガ島は潮流の変化によって既に水没した」という都市伝説・噂が一部の日本人に信じられている。これは以前、「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ他ネット)の2000年8月14日放送内におけるジングル「島豆知識」によるもの(後に開始された、本当っぽく聞こえる嘘の豆知識を紹介する「ウソチクの泉」コーナーではこのような水没に関する投稿はなかった)。また、あるテレビ番組では「近年の地球温暖化の影響で海面が上昇し、あのエロマンガ島が水没したらしい」という内容が放送されたことがある。

更に近年島名を「エロマンガ島」ではなく「イロマンゴ島」と表記する地図が増え、予備知識の無い人間には地図上からエロマンガ島を探すことが難しくなった事も原因と考えられる。

備考

  • 漫画家の手塚治虫と富永一朗は本島へ行ったことがある。[1]その経験からか、手塚の漫画「三つ目がとおる」では、過去の記憶に目覚めた主人公からヒロインが「エロマンガ」と前世の名前で呼ばれる描写が見られる。
  • 長嶋有の小説に「エロマンガ島の三人」がある。

関連項目

  • 珍地名

外部リンク

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