ゴールデンゲートブリッジ(Golden Gate Bridge)は、アメリカ西海岸のサンフランシスコ湾と太平洋が接続するゴールデンゲート海峡に架かる吊り橋。
日本語では金門橋(きんもんきょう)とも訳される。
主塔の間の長さ(中央径間、支間)が1,280メートル、全長2,737メートル。主塔の高さは水面から227メートル。
橋の建設は1933年に始まり、1937年に完成した。1964年にニューヨークのヴェラザノ・ナローズ橋が完成するまでスパン世界一の吊り橋であった。建設費は2700万ドル。
この橋の建設で主要な役割を果たしたのは、 ジョゼフ・シュトラウス (Joseph Strauss) である。彼はそれまでに小規模ながら400本以上の「はね橋」の建設に携わってきた人物である。最初に彼が提案した案は大きな片持トラス桁を使うものであった(新聞記事)。他、関わった重要人物としては、アールデコ調のデザインと色彩を決めた、アーヴィング・モロー (Irving Morrow) 、数学的検証を共同で行ったチャールズ・アルトン・エリス (Charles Alton Ellis) 、レオン・モイセフ (Leon Moisseiff) などである。モローの意見により自然との調和と霧の多いこの地域での視認性を考慮してインターナショナルオレンジという鮮やかな朱色(緊急事態を表す色でもある)が選ばれた。
橋は南のサンフランシスコから北のマリンカウンティ (Marin County) 方面へ抜ける唯一の道であり、6車線の道路と歩道を持つ。中央分離帯は、上り下りの交通量によって移動されるしくみで、朝の通勤時間帯であれば南行きが4車線となる。また、南行き(サンフランシスコ方面へ行く)自動車は通行料を要する。2008年現在、$6.00( (ETC) 利用の場合は$5.00)。
歩道は自転車の通行も可能で、通常東側が歩行者用、西側が自転車用の道路となる。歩道・自転車道は無料。
ここはサンフランシスコの主要な観光名所ではあるが、同時に自殺の名所にもなっている(2006年に製作された映画「ブリッジ」はこれをテーマにしたもの)。水面から約75mもあるため終末速度は時速130kmにもなり、落水事故972名中 生存者はわずか19名であり、死亡率は実に98%にもなる。[1]その対策のため2005年から防護柵を設ける提案がなされているが、4000万~5000万ドルにもなる高費用や、景観を損ねるであろうこと、大型の防護柵を設置したことによる暴風の影響などの観点から反対意見も少なくなく、2008年現在実現には至っていない。対策の現状としては、自殺中止を呼び掛けるホットラインのポスターの掲示や、スタッフによるパトロール、夜間における歩行者の通行禁止などである。[2]