フェルナンディナ島(スペイン語: Isla Fernandina、ナーボロウ島、英語: Narborough Island)は、ガラパゴス諸島の島のうち3番目に大きく、最も若い島の1つである。他の島と同様、島はガラパゴスのホットスポット () により形成された。フェルナンディナ島は2009年4月11日にも噴火が始まった活発な楯状火山である。島は群島の最西端に位置する。島の名はクリストファー・コロンブスの航海を援助したカスティーリャ王フェルナンド5世にちなんで名付けられた。
フェルナンディナ島は、面積642平方キロメートル、標高1,494メートルで、頂上に幅約6.5キロメートルのカルデラをもつ。カルデラは1968年に噴火による崩壊を受け、カルデラの底の部分がおよそ300メートル陥没した 。ごく最近の1988年には、小さな湖が北側のカルデラの底を一時的に覆っていた。
最近の火山活動により、島にはほとんど植物が生えず、大部分の表層は岩である。フェルナンディナ島への訪問者は、安全上の理由により噴火口の外側のみ見学可能となる。エスピノサ岬(プンタ・エスピノーサ、スペイン語: Punta Espinoza)には、狭い地面一帯に何百匹ものウミイグアナの大群がおり、黒い溶岩上を占領している。有名な飛べない鵜であるガラパゴスコバネウが島に生息するのみならず、ガラパゴスペンギン、カッショクペリカン、ガラパゴスリクイグアナ、ガラパゴスコメネズミ類(Nesoryzomys 属)、アシカが生息する。また島にはマングローブ林が多い。フェルナンディナ島は、ガラパゴス諸島のなかで最も自然な状態のままであると考えられ、哺乳動物の移入種が分布していないことから、群島における他のほとんどの島々とは別に位置づけられる。
1825年2月14日、バンクス湾に停泊した、船長ベンジャミン・モレルは、フェルナンディナ火山におけるガラパゴス史上最大の噴火の1つを記録した。モレルの船は無事に脱出し、その事象についての彼の記述は失われなかった。
ラ・クンブレ () 火山の南斜面では、溶岩流が発生した割れ目噴火があり、数時間内に小康状態となった。ガラパゴス国立公園のレンジャーによれば、フェルナンディナ島において、2009年4月の火山活動の噴火により脅かされる野生生物を支援している。しかしながら、島にはヒトの居住者がなく、居留地が危険にさらされることはなかった。 パークレンジャーおよび通過する観光船が、2009年4月10日の現地時間午後10時、最初に火山を観察した。ガラパゴス諸島の西部地域のわずかな住民の数は、火山活動が始まってもすぐに必ずしも観察ないし報告されるとは限らないことを意味する。近隣の島であるサンタ・クルス島のプエルト・アヨラの地震局においては、この噴火に関連した地震は記録されなかった。