ロシア国立東洋美術館(Искусство стран Востока、State Museum of Oriental Art)は、ロシアのモスクワにある美術館である。
ロシア国立東洋美術館は、1918年10月、政府管理によりモスクワに設立された、旧ソ連およびロシア連邦時代において東洋美術の収集を目的とした唯一の美術館である。日本をはじめ、中国、インド、イラン、中央アジア、コーカサスの各共和国などの素晴らしい美術品が多数収集されており、およそ100か国以上の国々の作品16万点以上が収蔵されている。中でも、日本の美術品は約8500点あり、そのうち484点の日本絵画コレクション(首藤定コレクション)が知られている。首藤定コレクションは当初は582点寄贈されたが、その後、文化省の命令によって57点の作品がロシア国内19か所の美術館、博物館に移され、また、1975年5月23日にソ連政府から、福田平八郎の作品41点が日本へ返還され、これらは京都国立近代美術館に収蔵された。また、浮世絵版画もストロガノフ美術大学の旧蔵品、イワノヴァニシェンスキー旧蔵品など約2000点が収蔵されている。