シナイ山(-ざん、-さん、アラビア語:Шаблон:Lang、ヘブライ語:Шаблон:Lang、英語:Mount Sinai) は、シナイ半島にある、モーセが神から十戒を授かったとされる場所。ホレブ山 (en:Horeb) とも呼ばれる。
聖書のシナイ山の正確な場所は定かではないが、アラブ人がジェベル・ムーサー(Jabal Mūsā, アラビア語で「モーセ山」の意)と呼ぶシナイ半島南部の山(標高2,285 m)に古くから比定され、アブラハムの宗教によって神聖視されている。ジェベル・ムーサーにはモーセに関わる伝承を持つ泉や岩が数多く存在し、土地の人々の信仰の対象となっている。3世紀には聖カタリナ修道院が建設された。
一方、ジェベル・ムーサー近辺には聖書の描写に合致するような広大な平原が存在しないこと、エジプトからパレスチナへの通り道としては南すぎる、などの理由から、近年、一部の聖書学者たちはその北側のラス・サフサファ (Ras Safsafeh / Sufsafeh) をシナイ山と同定している。