ビービー・ハーヌム・モスク (ラテン文字:Bibi-Khanum Mosque、ペルシア語: مسجد بی بی خانم、ウズベク語: Bibi-Xonum machiti、ビビ・ハヌム・モスクとも表記) はウズベキスタンのサマルカンドにあるモスクである。モスクの名前は14世紀にサマルカンドを支配したティムールの妻の名前より採られている。
外壁 (この写真を参照) は高さ167m、幅109mである。 モスクのクーポラの高さは40mであり、入口部分の高さは35mである。中庭には大理石による大規模なクルアーンのスタンドがある。
ティムールによるインド遠征後の1399年、彼は新たに首都と定めたサマルカンドに大規模なモスクの造成を始めた。 モスクはインド征服の際に持ち帰った貴石を使用して建設された。ティムール朝時代にこの地を訪れ後に「中央アジア旅行記」を著したスペインの騎士ルイ・ゴンザレス・デ・クラビホによると、モスク建設に使用する貴石を運ぶために90頭の象を使用したとされる。1404年にモスクが完成したとされている。しかし、モスクは次第に使用されなくなり、何世紀もの後には砕けて廃墟と化していた。この原因としては、当時の技術からすると急速な造成を行ったためだとされている。1897年に起きた地震によりモスクは部分的にではあるが崩壊した。
しかし、1974年にウズベク・ソビエト社会主義共和国政府はモスクの再建築を始めた (この写真を参照)。しかし現在のモスク (未完成) は事実上新しく造成されたモスクであり、以前のモスクの跡は残っていない。一方、ビービー・ハーヌム・モスクの付近で開催されているシヨブバザール (写真を参照) は600年前に以前のモスクが建設された当時と全く変わらない賑わいを見せている。
10. Xurshid Davron. Bibixonim qissasi (Khurshid Davron. The narration of the Bibi-Khanum),Tashkent,.1991