ルーアン大聖堂(ルーアンだいせいどう、フランス語: Cathédrale Notre-Dame de Rouen, 英語: Rouen Cathedral)は、フランス北西部、セーヌ=マリティーム県のルーアンにある大聖堂である。ノートルダム大聖堂ともいう。
建築様式は、ゴシック建築である。大聖堂の建物は、4世紀のバシリカと1063年に献堂されたロマネスク様式の聖堂を基礎としている。
全長は、135メートルある。塔には、77メートルのものと82メートルのものがあり、後者には、「ジャンヌ・ダルク」と呼称される重さ9.5トンの鐘が収められている。鋳鉄でできた19世紀の尖塔は、151メートルの高さをもち、これは、フランスにある聖堂の塔の中では最も高い。
聖堂内には、様々な時代のステンドグラスが飾られており、そのうち最も古いものは、北の側廊のサン・スヴェール礼拝堂 (Saint-Sever chapel) にある13世紀のものである。また、ジャンヌ・ダルクを描いたステンドグラスもある。北の翼廊にあるバラ窓は、14世紀のものである。
大聖堂の建築工事は、1145年頃に開始され、1544年に完成した。ルーアン大聖堂は、1876年から1880年までの間、世界で最も高い建築物であった。
画家のクロード・モネは、1892年から1894年にかけて、夜明けや日没後など様々な時間帯に、様々な気象状況のもとで、大聖堂のファサードを描いており、その数は30点を超える。
第二次世界大戦中に爆撃に遭い、部分的に損傷を受けたが、1956年に修復工事が完了している。
大聖堂の南側には、セーヌ川が流れており、ジャンヌ・ダルク橋 () やボイエルデュー橋 () 、ピエール・コルネイユ橋 () などが架かっている。
大聖堂の北側には、ルーアン美術館や聖ジャンヌ・ダルク教会、サン・トゥアン教会 () やジャンヌ・ダルク歴史館 () 、大時計台 () などがある。大聖堂のすぐ北側には、サン・ロマン通り (Rue Saint-Romain) がある。