御用邸(ごようてい)とは、天皇や皇族の別荘である。年に数回、静養を兼ねて避暑や避寒で訪れる。宮内庁の定義では、一定規模の建造物と敷地を有するものを離宮とし、小規模のものを御用邸と称している。
現存する御用邸
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那須御用邸(なすごようてい) 栃木県那須郡那須町(
Шаблон:ウィキ座標)、1926年(大正15年
/ 昭和元年) - 主に8月 - 9月に訪れている。 2008年(平成20年)には天皇・皇后の意向を受け、初めて秋の時期(10月24日
- 27日)に訪れた。 2011年(平成23年)5月22日、御用邸敷地の約半分が一般開放され、那須平成の森として開園した。
葉山御用邸(はやまごようてい) 神奈川県三浦郡葉山町(
Шаблон:ウィキ座標)、1894年(明治27年)
- 主に2月 - 3月に訪れている。夏季は観光客が多いため用いない。大正天皇が崩御した所である。
1971年(昭和46年)に建物が焼失(葉山御用邸放火事件)したが、1981年(昭和56年)に再建された。
須崎御用邸(すざきごようてい) 静岡県下田市(
Шаблон:ウィキ座標)、1971年(昭和46年)
- 主に7月 - 8月に訪れている。邸内にはプライベートビーチがある。
かつて存在した御用邸
- 神戸御用邸(兵庫県神戸市)
- 1886年(明治19年)設置、現在の神戸ハーバーランドの一部。
- 熱海御用邸(静岡県熱海市) - 1888年(明治21年)設置、1928年(昭和3年)廃止。現在は熱海市役所。
- 伊香保御用邸(群馬県伊香保町) -
1890年(明治23年)設置、1945年(昭和20年)廃止。現在の群馬大学伊香保研修所。
- 山内御用邸(栃木県日光市)
- 1890年(明治23年)設置。現在は日光東照宮社務所。
- 沼津御用邸(静岡県沼津市)
- 1893年(明治26年)設置、1969年(昭和44年)廃止。現在の沼津御用邸記念公園。
- 宮ノ下御用邸(神奈川県箱根町)
- 1895年(明治28年)設置。後に高松宮家別邸、現在の富士屋ホテル別館菊華荘。
- 田母沢御用邸(栃木県日光市) -
1899年(明治32年)設置、1947年(昭和22年)廃止。現在の日光田母沢御用邸記念公園。
- 鎌倉御用邸(神奈川県鎌倉市)
- 1899年(明治32年)設置、1931年(昭和6年)廃止、現在の鎌倉市立御成小学校、鎌倉市役所。
- 静岡御用邸(静岡県静岡市)
- 1900年(明治33年)設置、1930年(昭和5年)廃止、静岡大空襲で焼失。現在の静岡市役所。
- 小田原御用邸(神奈川県小田原市) - 1901年(明治34年)設置、1930年(昭和5年)廃止、現在の小田原城内。
- 塩原御用邸(栃木県那須塩原市) -
1904年(明治37年)設置、1946年(昭和21年)廃止。現在国立光明寮国立塩原視力障害センター。一部「天皇の間記念公園」移築。
トピックス
- 葉山御用邸
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1894年着工。嘉仁親王後の大正天皇は幼小時健康が優れず、侍医のエルヴィン・フォン・ベルツが葉山を保養地として勧めたという。
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1926年(大正15年)12月25日、大正天皇の崩御に伴い、皇太子裕仁親王が践祚した。葉山御用邸に隣接する場所には裕仁親王践祚記念碑が設置されている。
- 那須御用邸
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豊かな自然環境を保護しつつ、国民が自然に直接ふれあえる場として活用してはどうかという今上天皇の意向を受けて、2007年(平成19年)に御用邸敷地の約半分の570ヘクタールが宮内庁から環境省に移管され、一般開放に向けて自然環境のモニタリング調査や、フィールドセンター等の施設整備や遊歩道などの整備が進められた結果、2011年(平成23年)5月22日、天皇陛下御在位20年という節目の機会に日光国立公園那須平成の森として開園した(→那須平成の森参照)
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2011年(平成23年)には、同年3月11日に発生した東日本大震災により、福島県から避難した被災者に対し、風呂などの一部施設を天皇・皇后の意向により開放した。
関連項目
文献
- 澤村修治 『天皇のレゾート 御用邸をめぐる近代史』 2014年 図書新聞 ISBN 978-4-88611-460-0
出典
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外部リンク