ワット・スワンドーク(ワット・スアン・ドーク、Wat Suan Dok、タイ語: วัดสวนดอก、「花園の寺」〈英: “flower garden temple”〉) は、タイの北部、チエンマイの仏教寺院(ワット、wat)であり、ワット・ブッパラーム (Wat Buppharam、タイ語: วัดบุปผาราม) とも称される。この寺院は、第3級王室寺院である。寺院はステープ通り(英: Suthep Road)にあり、旧市街の堀の西側にあるスアンドーク門の西およそ1キロメートルに位置する。
仏教大学であるマハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学のチエンマイ校が寺院の敷地内に置かれている。
ワット・スワンドークは、西暦1383年、ラーンナーの王クーナーにより、僧侶スマナテーラ (Sumana Thera) のために創建された。寺院は、チエンマイ自体よりも古いラワ族の囲郭都市(ウィアン、Wiang、タイ語: เวียง)であったウィアン・スアンドーク (Wiang Suan Dok、タイ語: เวียงสวนดอก) の中心に建立された。その防備の輪郭は、衛星画像上はっきりと痕跡を確認することができ、土壁の遺構の一部は今もなおステープ通りの北に見られる。王クーナーの花園(スアンドークマイ、タイ語: สวนดอกไม้)は、ここに位置し、その寺院の当初の名前としてワット・ブッパラーム、もしくはワット・スアンドークマイ (Wat Suan Dok Mai、タイ語: วัดสวนดอกไม้) と略した名が付けられた。
伝説によると、スコータイ王朝の僧侶マハー・スマナテーラ (Maha Sumana Thera) が、幻影を見た後にその仏舎利を発見し、それはまた同様の幻影によりチエンマイに奉納されることになった。スマナテーラは王クーナーの招待でランプーンのすぐ郊外のワット・プラユーンに2度の安居(ヴァッサ)に滞在し、その後期にワット・ブッパラームドークマイ (Wat Buppharam Dok Mai) が構築された。舎利が新たに建立された寺院に納められるようになったとき、それは驚くべきことにそれ自体がそのまま2つになった。その舎利の1つは、予定通り、ワット・ブッパラームドークマイの中の祠堂に納められたが、もう一方の舎利は1頭の白いゾウの背に載せて運ばれた。チエンマイのすぐ西にある山ドーイ・ステープ(ステープ山)を登っていたとき、白象は甲高く3回鳴いて死んだ(白象伝説〈英: 〉)。ワット・プラタートドーイステープは、その場所に2つ目の舎利を奉納するために構築された寺院である。