概説
1961年に開園した富士五湖国際スケートセンターが前身。同年に設置された富士急行河口湖線・ハイランド駅(現富士急ハイランド駅)に合わせて1964年に「富士急ハイランド」へ改称。主な附帯施設にホテル・ハイランドリゾート(1986年開業
現ハイランドリゾートホテル&スパ)、富士山を題材にした美術品を専門に集めた美術館・フジヤマミュージアム(2003年開館)、ふじやま温泉(2006年オープン)がある。
FUJIYAMA・ドドンパ・ええじゃないかの3大コースターをはじめとした、多くの絶叫マシンがある。冬には世界最大規模のアイススケートリンクも開業する。
各遊園地で縮小傾向にある絶叫マシンだが(遊園地そのものが縮小傾向にある。また鉄道事業者が遊園地を経営している所も減っている)、全国的に見て、絶叫マシンを主軸にした遊園地はこの富士急ハイランドとナガシマスパーランドが筆頭として上げられ、絶叫マシンファンの間では「東の富士急・西のナガシマ」という言葉もよく囁かれる。絶叫マシンが多いのは、富士急行社長の堀内光一郎が絶叫マシンのファンであるからとも言われており、事実「ええじゃないか」は、アメリカのシックスフラッグスマジックマウンテンにある四次元コースター「X(エックス)」に堀内自身が乗った上で導入を決定したという。
ギネス記録を更新するため、1996年以降5年おきに大型コースターが建設される。2006年7月19日登場の「ええじゃないか」で通算8アトラクション13項目のギネス記録を達成。
また、絶叫マシン以外にも、多数のキャラクターにちなんだアトラクションが存在する点が注目に値する。機動戦士ガンダム・ゲゲゲの鬼太郎・ポケットモンスター・きかんしゃトーマス・とっとこハム太郎・ルーニー・テューンズ(バッグス・バニーなど)、全国でも有数のキャラクター関連のアトラクション展開に成功している遊園地である。2009年1月までは、リカちゃんを基にした体験型アトラクションも営業されていた。また、後述のように期間限定でドラえもんのコーナーも登場した。
山梨県外ではこの「富士急ハイランド」が「ふじきゅう」と呼称されることが多く、広告での赤い富士に「Q」のロゴマークもそれを意識したものである。また、東海道新幹線新富士駅からの快速バスでは、富士急ハイランド行きのバスのローマ字表記は「FOR
FUJIKYU」となっている。
しかし山梨県の富士北麓地域や静岡県東部など、富士急行線沿線および富士急行グループの路線バスが運行されているエリアでは、「ふじきゅう」という呼称は一般に富士急行株式会社およびその鉄道路線・バス路線を指すことが多く、遊園地「富士急ハイランド」は、「ハイランド」と呼称されている場合が多い。
映画『香港発活劇エクスプレス
大福星』のロケ地となり、ジャッキー・チェンが富士急ハイランドの観覧車を使ったスタントシーンが撮影された。また後述するTBSドラマ版『タイヨウのうた』のロケ地としても登場した。
バラエティー番組の『クロノス』『ジャンプ!○○中』などのエリアにもよく使われる。これまでに富士急ハイランドの敷地内で行われたゲームは4つ(単発番組時代を含む)。また、首都圏から比較的近いという立地条件も幸いし、多数のバラエティ番組の収録が実施され、多くの芸能人が訪れている。多くの場合、タレント・お笑い芸人が罰ゲームの一環としてFUJIYAMA・ええじゃないかを初めとする絶叫マシンに搭乗させられている。
園内には、ヘンテコな文面の看板(例:「世界初人力コースター GEISHA 2051年開業!」「世界初
はねるコースターTONOSAMA 2027年開業」「2004年4月1日
この場所でツチノコが発見されました。目撃された方は富士急ハイランドUMA課まで
TEL999-999-999」など)やゴミ箱に奇妙なイラストなど若者を意識したものが書いてあったりする。前者では、看板下に「(富士急行マークの富士山が逆さで、Qがそのままのロゴ)富士急ローランド」と表記されている。また、ドドンパ・ええじゃないか建設中のときも、工事用フェンスに看板が貼り付けられてあった事がある(例:「史上最強アトラクション7月OPEN!(ドドンパ)」「このアトラクションは車をも超えてしまった…(ドドンパ)」「2006
Episode 3 公開決定! 絶叫シリーズ3部作 ついに完結!!(ええじゃないか)」など)。
主な施設
絶叫系アトラクション
座席が回転する機構を持った大型コースター。
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ワールド・ブッチギリコースター・ドドンパ(スポンサーはKDDI)
スタートから僅か1.8秒で時速172kmに到達する大型コースター。
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キング・オブ・コースター・FUJIYAMA(スポンサーはコニカミノルタ)
かつて高さなどの4項目でギネスに認定された大型コースター。
直径8.5mの円盤が回転しながら高さ43mまで到達する振り子型絶叫マシン。
日本で初めて巻き上げ機構を導入したラフティング型ウォーターアトラクション。
高さが50mを越える大型回転ブランコ。
高さ18mの水飛沫が上がる大型ウォーターアトラクション。
レーザーガンが備え付けてある車両に乗り、大半がエイリアンを倒して得点を競うシューティング、終盤でコースターになる。室内式なので悪天候時も運転可能。
ルールはブルーのエイリアンが1点、レッドが5点となっており、満点は100点。得点は上位5名が入り口付近のデジタルフレームに表示されている。
リニューアル前の「ゾーラ」は建物の外観は白、エイリアンを1匹倒すごとに100点であった。リニューアル後はルールは前述の通りで外観が真っ赤に塗り直され、エイリアンのオブジェが追加された他は同様。
2人乗りの車両に乗り込み、バンクの無いカーブや小さなドロップなどが用意された複雑なコースを、ネズミのように走行するコースター。
現在のものは2000年にリニューアルされたもの。リニューアル前のものはデザインが大きく異なり、場所も現在とは異なる場所に設置されていた。
高さ60mの真っ赤な鉄塔をゆっくり上昇し、地上52mで暫く静止した後、前触れもなく突然強制落下をする垂直落下式アトラクション。
よみうりランドのクレージーストンなどと同機種であるが、こちらの方が頂上での静止時間が長い。
時計をモチーフにした垂直回転式アトラクション。
足がぶら下がって踏ん張る事が出来ない状態で、前方・後方回転を繰り返したり、逆さまで静止し逆回転をする。
旧後楽園ゆうえんちにあった「ツインハリケーン」とは同機種だったが、現在は国内で唯一のアトラクションとなっている。
直径10mの円盤の外周に内向きに座り、高速回転するアトラクション。
円盤は徐々に傾き、最終的に傾斜83度に達する。また、円盤の下の土台も回転する。
ファミリー系アトラクション
- シャイニング・フラワー(大観覧車)
- ティーカップ
- メリーゴーラウンド
- ゴーカート
ミッションクリア系アトラクション
- ガンダム クライシス
- 武田信玄 埋蔵金伝説 風林火山
ホラー系アトラクション
病院をモチーフにした、歩行型では世界最長のお化け屋敷。
一人ずつ棺桶に入り、怪談話を聞く3Dサウンド型お化け屋敷。
ゲゲゲの鬼太郎をモチーフにしたウォークスルー型お化け屋敷。
ヘッドホンから流れる音声を聴くお化け屋敷。
トーマスランド内アトラクション
- トーマスとパーシーのわくわくライド
- ガタゴトだいぼうけん!
- ロックンロールダンカン
- みんなでツイスト
- ハッピーハロルド
- いたずらクランキー
- うきうきクルーズ
ハムハムどきどき!おうこく内アトラクション
運転休止中だった「バードメン」を子供向けにリニューアルしたもの。
既存の「スーパー・スカイサイクル」をリニューアルしたもの。ナガシマスカの建設により、コースが短縮された。
既存の「海賊船パイレーツ」をリニューアルしたもの。子供向けになった為、以前に比べ振幅が狭くなっている。
カートゥーンラグーン内アトラクション
既存の「ウェーブ・スインガー」をリニューアルしたもの。時折操作室の屋根からシャボン玉が出る演出がある。
既存の「ウォーターエース」をリニューアルしたもの。冬期はスケートリンク「クリスタルラグーン」営業の為運休。
キッズスタジオ
アイススケートリンク(冬期営業)
- クリスタルラグーン
- ドドンパ前特設リンク
- コニファーフォレスト SEIKO-OVAL
その他の施設
セグウェイに乗車し、特設コース内を走行する。
1回1000円でフリーパスは使用できない。また、利用は18歳以上で普通自動車運転免許保持者が対象である。
冬場は「ドドンパ横特設リンク」営業の為、運休となる。
2005年より、2004年に湧出した温泉と、バナジウムを含む地下水を使用した「温泉プール」としてオープン。
以前は冬期に「リゾートリンク」としてスケートを営業していた事がある。
- ハイランドリゾート ホテル&スパ
- ふじやま温泉
- フジヤマミュージアム
- 岡崎朋美メモリアル 富士急スケーターズミュージアム
過去に存在した施設
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ジャイアントコースター(1966年 - 1996年7月)
オーソドックスなキャメルバック式コースター。当時コース全長が1380mでギネスに認定された。かつて初代引田天功が脱出劇を行った事でも有名。跡地にはトーマスランドと超・戦慄迷宮(現・最恐戦慄迷宮)が建設され、営業している。なお、この時別の場所にFUJIYAMAが建設されており、FUJIYAMAのオープンと同時期に営業を終了した。
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ムーンサルト・スクランブル(1983年 - 2000年4月)
「プレッツェルノット」と呼ばれるひねりの加わった2連続ループが特徴の往復式コースター。当時高さ66m、時速105km、最大加重力6.5Gでギネスに認定された。跡地にはドドンパが建設され、営業している。
開業当初、国内で唯一2回連続垂直宙返りを行うコースターだった。最大加重力は5.6G。巻き上げ装置にチェーンではなくワイヤーを使っていた。現在跡地にはええじゃないかが建設され、営業している。
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フライングコースター・バードメン(2000年7月 - 2001年5月)
当初日本初登場となる腹這い状態で乗車する2人乗りのコースターだった。2001年5月にブレーキゾーンによる急停車により乗客2名が重傷を負い、そのまま閉鎖。現在はライドを変更し、ふわふわお空の大冒険(ハム太郎の子供向けコースター)として営業している。
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ロッキー・スライダー(1974年 - 2008年1月)
ロッキー山脈をイメージしたウォーターライド。大きな落下が2回あった。老朽化により閉鎖。跡地にはナガシマスカが建設され、営業している。
荒波にもまれたかのような体験をできるアトラクション。跡地にはトンデミーナが建設され、営業している。
としまえんにある「トロイカ」と同機種。元々は「スーパー・アーム」という名前であり、パニックロックの側にあった。ドドンパ建設の際にレールがこの場所を通る事となった為、ドドンパの垂直タワー下に移設された。カラーリングは以前より濃くなり、中国風のデザインに変更され、名称も変更された。跡地には鉄骨番長がオープン。
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ガンダム・ザ・ライド(2000年7月 - 2007年1月)
当初は2006年12月31日までとなっていたが、好評により翌年の1月上旬まで営業していた。現在はガンダムクライシスがオープン。
4階建ての宿泊施設「ハイランドホステル」の閉鎖後、建物を丸ごと再利用して1999年夏にオープン。施設は2002年夏に営業を終了し、2003年に場所を移設し、超・戦慄迷宮(現・最恐戦慄迷宮)が開業。建物は2005年に取り壊され、跡地にええじゃないかがオープンした。
現在はキッズスタジオがオープン。
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ドラえもんアスレチックプラネット(2009年2月28日 - 6月30日)
映画「ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史」をモチーフにしたアスレチック施設。キッズスタジオ内に期間限定で登場した。
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てちてちひまわりかんらんしゃ( - 2009年5月末)
小型の観覧車。『ハムハムどきどき!おうこく』内にあった。
オリジナルキャラクター
絶叫戦隊ハイランダー
戦隊ヒーロー風のキャラクター。主に園内を徘徊している。見た目は戦隊ヒーローだが、自動販売機の小銭をあさったりベンチで寝ていたりと、実際は非常にだらしなく情けない姿を晒している。また、いつの間にかメリーゴーランドやティーカップなどのアトラクションに乗っている事もある。
2002年頃登場した当初は単独で「徘徊ヒーローハイランダー」という名前で、コスチュームは赤。暫くして青いコスチュームにリニューアル。2009年より「ええじゃないかレッド」「FUJIYAMAブルー」「ドドンパピンク」「ナガシマスカイエロー」「トンデミーナグリーン」と5人組で登場。5人組になってからは富士急ハイランドのテレビCMにも出演し、それぞれの名前にあるアトラクションに乗車して登場しており、ハイランダーのテーマソングが流れる。更に「樹海大星人」とその子分「ジュッカー」という敵キャラクターも存在している。
園内の3大コースター(ええじゃないか・ドドンパ・FUJIYAMA)のキューラインと、レストラン「フードスタジアム」内に設置されている大型モニターでは、園内での注意事項に関する寸劇や、ハイランダーが活躍するコメディドラマを随時、放映している。
オスQとメスQ
2003年頃にテレビCMで登場したロボット。オスQは痩せ型で頭が丁髷になっており、眼鏡をかけていて、腹周りに「愛」と書かれたバックルのベルトを着けている。メスQは太っていて頭が文金高島田になっており、目つきが鋭く、胸の部分には「平和」という文字が書かれている。それぞれ「愛」「平和」と書かれた場所からドドンパの車両を発車する。ローソンでフリーパスの前売り券を買った人には、チケット販売窓口にてオスQとメスQのキーチェーン付きフィギュアが貰えた。それ以降は登場していない。
野外フェスティバル
- サウンドコニファー229(1988年よりスタート、日本最長のロックフェスティバルの1つ)
交通アクセス
鉄道
- 富士急行線 : 富士急ハイランド駅 JR中央本線からの直通列車や、大月 -
河口湖間にパノラマ車両を使用したフジサン特急も運行されている。「トーマスランド号」と呼ばれる車両で運行される列車もある。
バス
- 新宿駅(中央高速バス)、東京駅、横浜駅、新松田駅、大宮駅などから。
中央高速バスでは、アトラクションに合わせたラッピングバスを運行している。なお、「トーマスランドエクスプレス」はラッピングではなく、内装まで「きかんしゃトーマス」をモチーフにしている。
- 季節運行 リゾートエクスプレス(3月1日 -
11月30)で名古屋(名鉄バスセンター)から河口湖駅経由富士急ハイランド・山中湖への路線がある。富士急山梨バスと名鉄バスの共同運行。
ドドンパライナー(春・夏休み)で関西(難波・新大阪・京都)から富士急ハイランドまで運行のツアーバス。乗客のメインはフリーパスや宿泊がセットになったツアー参加者。
- 新富士駅から富士宮駅・河口湖駅・富士急ハイランドへの路線がある。
- 御殿場駅からも、富士急ハイランド駅行きの運賃とフリーパスのがセットになったものも発売されている。
- 関越交通が関越交通渋川営業所・渋川駅・前橋駅南口・前橋亀里パーキング・高崎駅東口・藤岡インターチェンジへ、2008年7月26日
- 9月30日毎日運行予定。
ハイランドバスターミナル
ハイランドバスターミナルは、ハイランドリゾートホテル&スパ前にある富士急行のバス停留所である。下記以外の路線は全く別の場所である富士急ハイランド停留所に発着するので注意が必要。
停車するバス路線
- 中央高速バス:下吉田BS - 富士急ハイランド - 河口湖駅
- 東名高速バス:ホテルマウント富士入口 - 富士急ハイランド - 河口湖駅
- フジヤマライナー(夜行):あべの橋 - 京都駅 - 富士急ハイランド - 河口湖駅 - 富士吉田駅
- リゾートエクスプレス(季節運行):名鉄バスセンター - 星ヶ丘 - 河口湖駅 - 富士急ハイランド -
富士吉田駅
- 富66:新富士駅 - 富士宮駅 - 本栖湖 - 精進湖入口 - 河口湖駅 - ハイランドバスターミナル(快速)
- 河口湖周遊レトロバス:河口湖自然生活館 - 河口湖美術館 - 河口湖ハーブ園 - 河口湖駅 - ビジターセンター -
ハイランドリゾートホテル
富士急ハイランド停留所
富士急ハイランド停留所は、富士急ハイランド駅前にある富士急行のバス停留所である。
停車するバス路線
- 甲府駅 - 石和温泉 - 県立博物館 - 御坂峠 - 河口湖駅 - 富士吉田駅
- 富士吉田駅 - 富士急ハイランド - 河口湖駅 - 大石プチペンション村
- 富士吉田駅 - 富士急ハイランド - 河口湖駅 - 西湖民宿
- 富士吉田駅 - 富士急ハイランド - 河口湖駅 - 精進湖入口 - 本栖湖 - 下部温泉郷
- 三83 三島駅 - 裾野駅 - 御殿場駅 - 須走 - 籠坂峠 - 旭日丘 - ホテルマウント富士入口 - 富士吉田駅 -
富士急ハイランド - 河口湖駅(急行)
- 御84 御殿場駅 - 須走 - 籠坂峠 - 旭日丘 - ホテルマウント富士入口 - 富士吉田駅 - 富士急ハイランド -
河口湖駅
自動車
- 中央自動車道富士吉田線:河口湖IC
- 東富士五湖道路:富士吉田IC
- 東名高速道路富士ICから西富士道路経由:西日本および静岡県や東名利用にて多い。
- 東名高速道路御殿場IC:南関東および静岡県東部方面
関連項目
- TBSテレビ
- タイヨウのうた(2006年7月 - 9月、第3話)
- DOORS 2006(2006年9月24日、アドベンチャーゾーン)
- 日本テレビ
- TBSラジオ
- コサキンDEワァオ!(1996年7月11日、2007年4月7日、14日。GOGO!遊園地ツアーin富士急ハイランド)
- FM FUJI
- 引田天功 (初代)
- 引田天功 (2代目)
- ランティス(2009年9月26日・27日 ランティス祭り@富士急ハイランド・コニファーフォレストを開催)
外部リンク