京都タワー(きょうとタワー)は、京都駅烏丸中央口前に大きく聳え立つ展望塔。京阪電気鉄道のグループ会社である京都タワー株式会社が運営している。台座となっている京都タワービルの高さを加えた全体の高さは131m。1964年12月28日開業。設計は、建築家山田守。構造設計は京都大学工学部建築学教室による。タワーの独特な姿は、京都市内の町家の瓦葺きを波に見立て、海のない京都の街を照らす灯台をイメージしたもの。また、本来のイメージとは異なるが、近くに東本願寺があることから「お東さんのローソク」とも言われることがある。
京都市内はもちろん、天気の良い日には大阪市内も望む事ができる。タワーを象ったキーホルダーなどが土産として売られている。また、京都タワーにはお天気カメラもあって、現在の京都市内の映像が映し出される。台座のビルにはホテルや名店街が入居する。地下3階には朝7:00から営業している大浴場がある。
京都タワー株式会社はタワービル内の京都タワーホテルのほか、同アネックス(旧京都第3タワーホテル)、京都第2タワーホテルも運営している。京都タワー株式会社は、現在、京阪電気鉄道株式会社が過半数の株式を保有し子会社化している。京阪電鉄は、将来の事業計画のなかで、「京都タワー施設の有効活用」とくに「商業階リニューアル」を挙げている。
建設当初から、古都である京都に、このような建造物が必要なのか、賛否が分かれている。これは当時「東寺の塔よりも高いものは建てない」と言われていた京都で歴史的景観との調和・不調和が争点となったことによる。政財界中心の建設推進派、学者・文化人主導の反対派が世論を二分して議論された。これは都市の美観論争としておそらく日本で初めてとされる。結局は建築物ではなく工作物として建設されたが、この議論はこの後1972年の京都市景観条例制定の巨大工作物規制区域設定の1項目として生かされることとなった。
京都出身の監督による映画『ゴジラvsメカゴジラ』の劇中では、ゴジラの熱線によって京都タワーが破壊される演出が盛り込まれている。また、漫画『日本沈没』でも、地震で倒壊する京都タワーが描かれている。
京都タワーが131mなのは、建設当時の京都市の人口が131万人だったからである。