青島(あおしま)は瀬戸内海(伊予灘)海上に位置する愛媛県大洲市(旧:喜多郡長浜町)の島。
長浜港の沖合い13.5kmに位置する有人島。
平地が少なく、わずかな平地に集落が密集している。急斜面に家が建ち並ぶが、廃屋が多い。
もともとは無人島で、寛永年間に鰯の好漁場であることがわかり、1639年に現在の兵庫県赤穂市より与七郎なる人物が一族と共に移り住んだといわれている。現在でも、一本釣、建網等の漁業が中心の島である。
最盛期の人口は1942年の889人。世帯数の最高は1960年の135世帯。1955年当時の人口は834人で、1984年の時点で102人、2012年現在は16人。 1984年の時点で25歳以下は皆無となっていた。世帯数は、人口が19人の時点で14世帯であった。
毎年8月には愛媛県無形民俗文化財に指定されている「青島の盆踊り」が行われている。
この島には自動車も自転車も一台もない。また、宿泊施設、食堂、商店、自動販売機もない。
かつては丘の上に小学校、中学校があったがどちらも廃校になっている。現在小学校の建物は公民館として使用された後、簡易宿泊施設となったりしたため、比較的きれいだが、その背後にある中学校の建物はツタに覆われ、行くための道も草に覆われて訪問するのは困難である。
青島には2013年現在、漁師4名を含む50歳代から80歳代の島民15名に対して、猫が100匹以上も生息している。島民の数が50名を割った10年ほど前から逆に猫の数が増え始めたという。2013年9月に青島での猫の生態を撮影した写真がブログなどに転載されたことで一躍注目を集めるようになり、猫好きの観光客が猫目当てに次々と訪れるようになった。「猫好きにはたまらない楽園」とも評されている。なお、住民の半数は猫嫌いではあるものの「でも、なんとなく共存してきた」と語っている。
長浜港のあおしま乗船場との間に青島海運が旅客船を午前・午後各1往復、計2往復運航している。長浜港は伊予長浜駅より徒歩約2分、長浜港 - 青島港間は所要35分。欠航時を除き毎日運航。
午前の便は長浜から青島に到着したあとすぐに折り返し長浜に戻るが、午後の便は青島で折り返すまでに約1時間の時間がある。そのため午前の便・午後の便とも四国本土側からの日帰りでの利用が可能であるが、午後の青島行きは、午前の便で青島に行った人全員が午後の長浜行きで戻れるよう、船の定員から当日午前の青島行きに乗船した人数を差し引いた人数に限り乗船できる。午前の青島行きに乗船した人数が定員に達していた場合、午後の青島行きには乗船できない。
「猫の島」として知られる島