横浜アリーナ(よこはまアリーナ、Yokohama Arena)は、1989年4月1日に神奈川県横浜市に開業した多目的イベントホール。および、それを管理・運営する株式会社横浜アリーナ(設立:1986年、親会社:キリンホールディングス→西武鉄道)。略称は「横アリ」。
麒麟麦酒(初代法人、現・キリンホールディングス)と横浜市、西武鉄道からの出資の第三セクターとして開業し、アリーナ部分の最大面積8,000 m2、最大収容人数は1万7000人で、コンサートやスポーツ、企業式典など、あらゆる用途に利用されている。「優良ホール100選」にも選ばれている。
アリーナ横に150人収容のライブハウス「新横浜NEW SIDE BEACH!!」がある。
横浜アリーナにおける「アリーナ席」とは、2階部分の可動式スタンド席のことを指し、一般的に言う「アリーナ席」は本会場では「センター席」と呼ばれている。
2017年3月3日、株式会社横浜アリーナについて同年3月下旬を目処に西武鉄道がキリンホールディングスの保有する発行株式46.2%分を取得して筆頭株主になると共に、西武鉄道の子会社となることが発表された。
また西武鉄道の発表と同日に大手芸能事務所のアミューズが、西武鉄道と同じく2017年3月下旬にキリンホールディングスから横浜アリーナ株式4.2%を取得し、資本参加することが発表された。
杮落とし公演は、松任谷由実による「Delight Slight Light KISS 横浜アリーナオープニングセレブレイションコンサート」。当初は地元横浜出身で、昭和の歌謡界を代表する歌手の一人である美空ひばりの公演が予定されていたが、ひばりの病状悪化(公演予定日の2ヵ月後に逝去)に伴い中止となったため、松任谷由実が行う運びとなった。これを皮切りに、これまで洋邦問わず数多くのアーティストがコンサートで利用している。公演実績については公式サイトの「過去の主なイベント」を参照のこと。
オープンした1989年以来、サザンオールスターズおよびそのメンバーである桑田佳祐のカウントダウンライブの恒例会場として使用され続けている。実施されない年もあったが、毎年12月31日は所属事務所であるアミューズが常に会場を確保しているともされ、1995年にはアミューズが主催する「アクト・アゲインスト・エイズ」のイベント(桑田も出演)が行われ、1998年、2003年、2008年には福山雅治、2010年にはポルノグラフィティ、2015年にはflumpoolと所属ミュージシャンがカウントダウンライブを行っている。また、福山雅治は横浜アリーナの男性ソロアーティスト公演回数の記録(30回・2011年5月現在)を持っている。 また、5月の3連休はジャニーズ事務所が会場を押さえており、所属グループによるコンサートも毎年恒例となっている。(2009年・2016年除く)
毎年成人の日には、横浜市の成人式が開催される。その様子は、日本最大規模の成人式として毎年テレビのワイドショーとして取り上げられている。
スポーツイベントとしては、1993年に東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメントの試合会場として使用された。また、1998年のかながわ・ゆめ国体では体操会場として使用された。さらに、2008年バレーボール・ワールドグランプリ決勝ラウンド、2009年世界卓球選手権横浜大会の試合会場として使用された。
また、1996年3月3日、辰吉丈一郎が指名挑戦者として、WBC世界スーパーバンタム級王座に挑んだ試合や、同年6月24日、かつて内装工事会社社員としてアリーナの建設に携わった第70代WBA世界ミドル級王者竹原慎二の初防衛戦を皮切りに、プロボクシングの世界タイトルマッチの会場として頻繁に使われるようになる。1998年に行われた国内史上初となる「トリプル世界戦」の会場も横浜アリーナであり、ダブル世界戦も国内最多となる「7度」ここで開催された。同年、総合格闘技イベント「PRIDE.2」が開催。さいたまスーパーアリーナの使用が始まるまでPRIDEはここを何度か使用した。PRIDEの後継「RIZIN」も興行を開く予定である。
プロレスでは1989年5月6日の全日本女子プロレスを皮切りにビッグマッチが多く組まれている。新日本プロレスも度々使用。2000年には初の電流爆破デスマッチが行われた。2001年12月2日には地元のプロレス団体である大日本プロレスが初めて興行を開いた。ファイティングオペラ「ハッスル」では「ハッスルマニア(2008年のみ有明コロシアム)」などが開催された。他の格闘技も数多く行われている。
アリーナ本体以外にも、施設のエントランス周辺を使ったフリーマーケットも開催されている。
横浜アリーナでは以下のテレビ番組の公開も行われている(過去に行われたものも含む)。
など
など多数
など
著名人などの葬儀・告別式が横浜アリーナで行われたこともある。主な例は次の通り。
老朽化を理由として、2016年1月11日の横浜市成人式をもって全面改修が行われた。7月2日の角松敏生の公演をもって使用を再開。
(参考資料:市ヶ谷出版社 建築計画・設計シリーズ30『スポーツ施設』ISBN 4-87071-260-1、C3052)