ヴァルトブルク城はドイツのチューリンゲン州にある史跡である。ゲーテ街道沿いにあるアイゼナハ郊外の山上に位置する。1999年12月、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。漆黒の外見が特徴的である。
1067年、地方伯ルードヴィッヒが山頂を見て「待て(wart)汝我が城(burg)となれ」と叫び建築を命じたことに由来するとされる。
中世伝説であるタンホイザー伝承で歌合戦の舞台となった。歌合戦とは、12世紀のヘルマン1世(1190年-1216年)の時代に、この城の広間で盛んに行われた歌による合戦で、のち13世紀に入って「ヴァルトブルクの歌合戦」の題で歌集が編纂された。簡略に「歌合戦」と呼ばれることもある。この 黄金時代を回顧して数十年遅れで、ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハやヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデなどが登場し、彼らの歌の世界を文学的に脚色して表現したものとして、後者の『パーシヴァル』や「ハインリヒ・フォン・オフターディンゲン」などが現れてくる。アイゼナハの町人であるハインリヒ・フォン・オフターディンゲン(Heinrich von Ofterdingen)がハプスブルク家を称える詩を吟じたため負けるが、命乞いをしてクリングゾールに再判定を願いに出かける。この話は原型をほとんど留めない形でノヴァーリスによりデフォルメされ、『青い花』(ドイツ語題『ハインリヒ・フォン・オフターディンゲン』(Heinrich von Ofterdingen))に採りいれられている。
聖女エリザベートがハンガリーから4歳で嫁いできた場所。
ヴォルムス国会の後、マルティン・ルターが隠れ住み、聖書を翻訳した場所としても知られている。ルターが悪魔にインク瓶を投げつけたためにできたという伝説で有名なインクの染みが今でも残っている。
マルティン・ルターを尊敬していたゲーテは、ヴァイマル公国の宰相となってからも、アイゼナハをたびたび訪れて古城の補修を指示したといわれている。
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