バイカル湖(Шаблон:Lang; Ozero Baikal)はロシアのシベリア連邦管区のブリヤート共和国とイルクーツク州にまたがる湖である。
品として市場で取引される、バイカル湖固有種であるサケ科のオームリ]]
長径600km×短径30kmに及ぶ湖水面の面積は31,494 km²(琵琶湖のおよそ46倍)でヨーロッパとの境にあるカスピ海や、現在急速に面積を縮小しているアラル海を除くとアジア最大である。淡水湖の面積で世界最大はスペリオル湖だが、バイカル湖の最大水深は1,637mもあり世界で最も深く、貯水量も世界最大。世界の淡水の20%がここにあるとされる。水質も日本の摩周湖に代わり世界最高の透明度を誇る湖となっており、世界遺産に登録されている。
元々は海溝であったとされ、2,500万年に海から孤立、その後徐々に淡水化していった。現在は地溝湖に分類されている。世界で最も古い古代湖でもあり、セレンガ川、バルグジン川、上アンガラ川など360以上の河川が流入するが、流出路は南西端に近いアンガラ川のみである。そのため、水量が豊富である。湖には最大のオリホン島(面積730km²)を始め22の島々がある。
世界三大珍味のキャビアで知られるチョウザメが生息する。
オームリや、アザラシ科では唯一の淡水種であるバイカルアザラシ等、確認されているだけでもサケ科魚類をはじめ多数の固有種(生息する1500種の生物の80%が固有種)が存在する。特に、端脚類が適応放散で多数の種になっていることが知られる。ほとんどの種は海から孤立した際に取り残された海生生物が淡水に適応したものであると見られる。また、本格的な調査は1980年代後期に始まったばかりのため、未確認の固有種も少なくないとされる。
しかし近年では周辺にある製紙工場からの工業排水流入や、森林への殺虫剤散布の影響により水質汚染が顕著化しており、バイカル湖固有種の中には絶滅に瀕しているものもある。
1月~5月には湖面が凍結し、氷厚70~115㎝に達するが、沿岸は周辺地域より10℃以上暖かい。